床上浸水 |
先日もものすごい雨が都内を襲った。
大雨はドライブ注意である。
昔、青山に事務所があった頃のある夜、先日のような大雨に見舞われた。
当時ゴルフ2で自動車通勤していた僕は雨が上がった頃、同僚と共に帰路についた。
雨上がりの道路は人通りも車通りも少なく、軽快に進んだ。
表参道を青山側から原宿に向かって順調に下って行った。
『前でクルマとまってるねえ』と同僚。
『信号でしょ?』と俺。
右に車線変更してブレーキランプの前車をかわしたら・・・
『ざぶぶぶぶぶぶぶぶぶ〜〜〜〜〜〜〜〜〜』
ボンネットから波が巻き上がりりフロントガラスにしぶきが〜〜〜〜!!!!!
ワイパーまったく効かないから前見えないし〜〜〜〜!!!きゃ〜〜〜〜!!
三速で2000回転程度で坂道を下っていたゴルフは“潜水車”に!
『ぐおぼ、ぐおぼ、ぐお、ぐお・・・ぼ』
エンジンがとまった。クラッチは事前に切ってたと思うけど・・・
『・・・・・・・・』
しばしの沈黙
『エンジンかけなきゃまずいんじゃない?』と同僚
『うん、そうだね、とりあえずかけるね!!』
どうやら水深は80センチ程だろうか。ボディの真ん中(ウエストライン)位迄のようだ。
『ぎゅる、ぎゅる、ぎゅるるる』
『アクセル全開だよ!!』と同僚
『うん』と俺は床が抜ける程アクセルを踏む。かぶったって知ったこっちゃない!
右手はスターターに差した“Wマーク”のキーをちぎれんばかりにひねる。
『ぎゅる、ぎゅる、ぎゅるるるるるるる〜〜〜がぼがぼがぼ(排気音)〜〜〜!!!』
かかった!!!“水中始動”は初めてだ。
ギアを1速にぶち込んで全開だあ〜〜〜〜!!!
クラッチを慎重につないで発進すれば、ふたたびボンネットに波が打ち寄せる。
うお〜〜〜〜!!はしるはしる!
さすが、先祖にシュビムワーゲンを持つだけの事はあるぜ!!(って関係ないけど)
表参道のキティーランド手前に昔の河の跡があるんだなあ。今は暗渠になってるみたいだけど・・・そこに周り中の雨水が溜まったんだ。
わずか数十メートル(15メートル)くらいだったと思うけど、その水中走行は今でも明瞭に記憶している。
けっこう怖いですよ〜〜!
環状線でよくあるアンダーパス。ここは雨で一気に浸水するから注意が必要だ。
その後も、何度か遭遇したけどその記憶から用心するようになったんだ。
幸い脱出できたけど、吸気口に水が入ったら一巻の終わりだし、立ち往生したら水が中にどんどん入ってくる。入ったら最後、水が清流(あたリ前だ)じゃあないから水がひいた後も“どぶ臭さ”が車内を満たす。
この数年前に別の同僚のクルマが杉並で神田川の被害にあったので覚えている。
晴れた日に、車内に水撒いて、どぶ掻い出して・・・悲惨だ。
マフラーにしっかり水が入り込んでその後錆びて外れてしまった事も忘れていない。
とにかく豪雨の(後の)外出は控えるしか無いようだ。
いや、ほんとこわいよ、あれ!