ランフラットタイアの功罪 |
緊急ニュースです。
去年の一年点検で『ランフラットタイアの交換』を果たしたcolorcube氏のミニクーパーSのタイアにトラブルが。
以前タイア交換して大喜びの氏のコメントが記憶に新しいところです。
(注) ランフラットタイアとは?
タイアのサイドウォール(横っ腹部)の内側にもう一枚硬いサイドウォール状のゴムが入っていて外側(本来の)部がパンクしてエアが抜けてもこの内側部分の硬いゴムの強度で走行すると云うもの。
一般的にサイドウォールは衝撃を吸収する役割を持つため、ここが二重になって硬いこのタイアは 乗り心地が悪いと言われている(最近は急速に改善されている)。
それでもミニの17インチ車やBMW車の一部はスペアタイアの搭載場所や重量を削除出来る事から搭載に踏み切っていると聞く。
それでは今回のトラブルの顛末を時系列で追ってみよう。
07/10/13
定期点検から帰って来る
この間新品タイアや点検整備後の快走を楽しむ
07/11/中旬
タイア警告灯がつくが、下車して目視するも正常と判断リセットする
この間都合5回ゴルフ場へ行くも難なく帰宅している
08/01/02
懲りずに新年杯でゴルフ場へ行く。朝、タイア警告灯がつくもいつものこととリセットする。
往路の高速道路で燃費計が伸びないと感じる氏。重さを感じるので110km程度で巡航するも復路の一般路で轍にステアを振られるため停車してフロントタイアを目視確認するがややエアが足りないかなあと思いつつ走行を続ける。
このとき 『縁石を軽く踏み越えても“トントン”と軽快な感覚は残っているよ』とコメントを 残している。
08/01/05
発車後またもや警告灯がつくので念のため近所のSSでエアチェックしたという。
左前輪0.6右前輪1.2と言われ規定の2.5までエア注入。
『パンクですか?』の問いに『わかりませんから2.3日乗ってみて下さい』とSSマンに言われる。
この間旅行につきミニは車庫でスリープ状態である
08/01/10
五日間を置いて後。乗り出し後間もなく警告灯を確認している。
前回のSSに行ってエアチェック。
左1.2右2.2ということで早速パンク修理を依頼するも『パンクではないので 修理不可能』と連絡を受け、BMW高輪サービスに事情を告げ入庫依頼をかける。
とりあえずエアを入れて高輪へ急行している。
到着後受付嬢に名前を告げると準備されていたらしく、コーヒーをいただく間にチェックを受けたらしい。(余談だがこの時の受付嬢が美人で怒る気を失ったらしい)
ほどなくサービスらしからぬ(クレーム担当と思われる)担当者があらわれ説明を受ける。
『確認しましたところ、何かが刺さっているあるいはパンクに相当する様子はありません』
『お時間をいただいて詳細を確認する必要があります』・・・と。
『ご承知と思いますが2ヶ月程前に交換したばかりですが、いったい何なんでしょう?』と、やや怪訝な表情で聞き返す氏に対し、このクレ担は詳細確認しなければの一点張り。
しかたなくクルマをあずけて泉岳寺駅から電車で帰宅する。
08/01/11
高輪サービスから電話連絡が入る。
『確認しましたところタイアに問題がありました。左前輪はタイアを新品にクレーム交換させていただきます。』
『また、右前輪に関しましては今のところ調査中ですので今暫くお待ちください。』
取り急ぎ中間報告の電話をしたということでしたが完了予定は未定です。
08/01/12
サービスから作業完了の電話有り。
急いでピックアップに向かうもののなんだかしっくり来ない氏である。
前回とは違う美人受付嬢の優しいコーヒーサービスにまたもややられてほんわかコーヒーをすすっている間にバリバリに洗車されたミニとクレ担があらわれた。
やにわに金額0円の納品請求書を広げて作業内容を説明する。
それが終わると『どうもご迷惑をおかけしました』とテーブルに額をこすりつけるクレ担。
『タイアは命ですから、きちんとお願いしますよ』と氏。
ふたたび謝りながらテーブルに額のクレ担。
その後 氏は新品タイアを確認してピカピカのミニに乗って帰路についている。
さて左前輪の原因は何かと云うと“タイアのス”だそうです。新品当初からゴムの間に小さな隙間が出来ていたものをわからずに取付けたと云うものです。
右はホイルの変形だそうです。いったいいつどんな状況で変形するのか聞いてみましたが返事は『ランフラットタイアはサイドが硬いため何らかの強い衝撃が加わった可能性がある』とのことでした。変形箇所を修復して取付け直したと聞きましたが、。
『ランフラットタイアは一般タイアに比べて取り付け部が非常に硬く、作業がしずらいのです』とクレ担。
だから脱着時にホイルが変形したと言う風にもコメントしています。
『タイア自体も高価ですし我々も少し困っています。』と加えた。(実際にはクレームでなく自腹でタイア代を払ったと云う裏付けか?)
個人的のは今回の経験で一番の問題はこのランフラットタイアはパンクしても全くわからないまま走行が続けられるということなのです。
時系列を見ても何度か疑っていますが目視してもわからないのです。
ユーザーの方は警告灯確認後直ちに最寄りのSS等へ立寄り点検をお薦めします。
また、この警告灯は空気圧ではなく左右のタイアの回転差をセンシングするもので、DSC等と連動している為、点灯=パンクとは限らないと云う事です。
今後、このランフラットタイアがどう評価されて行くのか気になるところです。