メルセデスSLK200Blue EFFICIENCY Sports緊急(ちょい)試乗 |
タイトルにもあるように短時間のちょい試乗だったので詳細までは取材できなかったことを先に言い訳しときます(汗)。
<外観、概要>
待つ事しばし、イリジウムシルバーのSLKがあらわれた。
先代モデルの丸っこいデザインからロングノーズを際立たせるボンネットラインがSLゆずり。
サイドのエアアウトレット(かなあ〜〜)も良い感じの“イマドキ感”を出してる。
でもやっぱりグリル中央のどでかいスリーポインテッドは柄じゃない(笑)。
リアフェンダーのリップの採用も先代と同じ。個人的には“日本の車検対応”にようなパーツが気にかかるんだけどな。
先に案内されていた“マジックスカイコントロールパノラミックバリオルーフ(かつてここまで長い名称を私は知らない)”装着車は秋に入ってくるということで今回は標準ルーフ。
また、SLK200の素のもモデルに革内装を与えただけの簡素な仕様なので、より素性がわかりやすいモデルだった。
全体のサイズはやや長く(+35mm)、やや幅広く(+35mm)、やや高く(+5mm)、やや重く(+10kg)なっているとのことだけれどテクニカルデータを見るとなぜか350の方が燃費が良いのが謎。
聞くところによるとこの2Lのblue EFFICENCY エンジンは以前のスーチャモデルより重量が重いらしい。
総重量をコントロールする為にCクラスでもボンネットがアルミ製になっていると聞くが、結果車両重量で1440kgというのは複雑なルーフシステムを乗せたクーペとしては軽量だと言えるのでは?(税金も安いぞ)。
デザインも明らかに女性ユーザーをターゲットにしていた先代と比べるとシャープで少しごつい外観は嫌いじゃない(マーク以外)けど知らない人が見たら代り映えしないとも言えるところがメルセデス流?(爆)
エンジンもCクラスなどと同じ184psのもので至ってメルセデス流の朗らかな数値(笑)だけど
新しいパドルシフト付きの7段AT(イマドキトルコンって)が燃費に寄与するのだと言われている。
実は結構使いやすそうだと思ったのがトランク。
屋根を開ける為には下の写真の様にカバーを所定の位置にセットしてからトランクリッドを閉めないとルーフ開閉システムは稼働しない。また、パンタグラフのように曲げ縮みする腕が露出しているから細いものとかトランク内を動き回るもの(何だそれ?)は注意が必要だろう。
<内装>
今回のハイライトはもしかすると内装のデザインの変更かもしれない。
結構すっきりした水平ライン基調とクラシカルな雰囲気がいいと思うし、エアコン吹き出し口のデザインも懐かしいメルセデスのそれ。あちこちに懐かしいデザインエレメントを入れ込んで独自の風合いを出そうと懸命だ。
ウッドと黒以外のカラーでより一層際立つものだろうと感ますよ。でも、このままの素材と色合いではZ4の方が上質感と未来感で勝っているし、新しくもないTTのデザインがよく見えるかもしれない。購入時には要検討である。。。
オープンカーの新しい暖の取り方としてエアスカーフやシートヒーターがレザー内装とのセットである事が残念。個人的にはオープンカーであっても平織りのさらっとした布シートを切望する。そしてエアコンの風をシートの中に通してムレを防止させることが湿気の多いこの国で快適性を確保する常套手段なのだと確信している(誰か創ってください!!)。
<乗ると?>
さて、デザインの話が長くなってしまいましたが一応乗りましたよ(笑)。
このメーターの形状はSLゆずりだそうでどことなく左右そっぽ向いた様に見えるのがアレです。
白いメーターはとかく暗く見えるオープンカーのメーターとしては秀逸だと思う。
いい加減に走り出そう(笑)。
エンジンをかけるとどっかの国産車で見た様に針がくるっとマックスまで回る儀式を見せる。
このクルマが“豪華なおもちゃ”であることを知らせる瞬間か?。
いつも乗ってるC200と大まかに同じエンジンなのに排気音とエンジンマウントのブッシュが違うのだろう振動と音が屋根を閉じていても聞こえる。
歩道段差を乗り越えて一般路に出る。トントン〜〜〜。
「いやあ、普通ですね」が第一声。
標準仕様の17インチ225/45の進化したランフラットタイヤからは突き上げっぽい振動も無い。
オプションの18インチはランフラットでなくパンク修理剤が付くという。
さて、エンジンはというと例の直噴の少し振動を伴って回るそれだけどこのクルマには逆にスポーティーな印象を与える事に成功している気がする。
角形のテールパイプからもやや勇ましい(笑)ノートが発せられていた。
7速ATは他店のツインクラッチと比べると繋がりはスムーズで長く慣れ親しんだそれの域。
このメーカーのユーザーに使い勝手と安全を供与するのにうってつけかも知れない。
何も考えずに走り出しても何ら問題なく走れる性能がここのクルマの良いところなのだから。
少し頑張ってエンジンを回すとターボの加給が上がってそれなりの加速をする。
けれどそれは8JTTほど軽やかでもなく速くもない。Z4のような6気筒のスムーズさも無い。
内燃機関として実直に仕事をこなしますというスタイル。今乗っているスーチャのC200のようなトップエンド付近で“キャッ”と回るエロティックなところ(ちょっと意味不明)も無い。
それでも充分に男らしさを演出出来るし、その速くないエンジンが逆にナビシートには優しい懐の深い男の姿を感じさせる(そうなのか?)。
ブレーキに関して言えば最近の回生ブレーキの有無は確認出来なかったけれど多分無い。
350に備わる信号待ちでのエンジンストップ機能もこの1.8Lエンジンには不要とされた。
電動アシストのパワステは速度感応と思われる。軽い、重い、わざとらしい。好みでない。
サスは比較的柔らかく、交差点でも柔軟でロールも許すが山坂道を走らなかったのでノーコメント。
ルーフの開閉はアクションが大げさなだけに時間がかかるが、微速なら稼働するので問題は感じない。
但し、フロントスクリーンの天地が意外と小さいので開ければ風を巻き込むし閉じればなかなかムーディーな閉所感に包まれる(爆)。
シートの後ろにスペースは無くて手荷物の置き場に困った。
乗って一番似ていたのがライバルの新型Z4だったと思った事は私だけの秘密である(笑)。